2008年06月04日

まるでブラウニーの水割り


軽い。

しかし、楽器コントロールは大したものだと思う。

機動性があり、小回りが利く。
とても器用に吹く。

すいすい、するすると
空気抵抗を感じさせない身軽さで
演奏が突き進んでゆく。

ただし、音に厚みはない。
というよりも、薄い。
アタック感も弱い。

それゆえ、腰の無いトランペットに聴こえるのはいた仕方のないこと。

あるいは、痩せ気味な録音のせいで、そう感じてしまうのかもしれないが、
演奏に対してのガッツの無さはどうしたことか。

このような音色で、このような意気込みでクリフォード・ブラウンの曲を
演奏されても、せいぜいが、ブラウニーの水割りがいいところ。

ブラウニーが遺した演奏に敬意は払っているのだろうが、なぞるだけ。

挑んでない。

“こなしている”だけ。

もっと言ってしまえば、
偉大なジャズジャイアントの一人、クリフォード・ブラウンの遺影を前に
腰が引けてしまっている。

引けた腰をテクニックでカバーしようとしている。
ゆえに、音にガッツがないのだ。

ブラウニー好きは、聴く必要なし。

言うまでも無く、オリジナルのほうが数倍いい。

コピーを何度も重ねると、重ねた回数に比例して色あせてくる。
このアルバムは、クリフォード・ブラウンのアルバムを何十回もコピー機
にかけた挙句に仕上がった、まるで出がらしのお茶のよう。

楽器のうまさだけではジャズにならない好例ともいえるアルバムといえる。

しかし、私の印象とは正反対に、
Swing Journal選定ゴールドディスクなのだそう。






●アルバム
KISOR


●レーベル
Videoarts


●リーダー
Ryan Kisor


●収録曲
Dahoud
Delilah
Cherokee
I Remenber Clifford
Jordu
Parisian Thoroughfare
Sandu
Valse Hot


●パーソネル
Ryan Kisor (tp)
Peter Zak (p)
John Webber (b)
Willie Jones III (ds)


●録音日
1999/7/30


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posted by 雲 at 21:57| Comment(7) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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